今回ご紹介するアイテムは、ニコンから発売されているミラーレス一眼カメラ「Z fc」。
これまでは富士フイルムのカメラで撮影をしていましたが、この度初めてニコンのカメラを購入しました。
この記事では、Z fcの購入を迷っている方に向けて、どうしてZ fcを選んだのか、Z fcの特徴をわたしなりにお伝えできればと思います。
そして、結果的にZ fcは購入後たった1ヵ月で手放すことに。その理由についても正直にレビューしますので、購入を迷っている方は是非読んでみてくださいね!
Nikon Z fc 28mm f/2.8 Special Edition
まずは基本のスペックと、実際に手にとったときの感想からご紹介していきます。
Nikon Z fc(カメラ本体)
Nikon Z fc のスペック
ここでは、わたしが個人的に気になったスペックをピックアップして掲載しています。より詳しいスペックは公式サイトでチェックしてもらえれば嬉しいです。
ブランド | Nikon |
商品名 | Z fc |
レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 2,088万画素 |
撮像素子 | APS-C |
交換レンズ | Zマウント用NIKKORレンズFマウント用NIKKORレンズ(マウントアダプターが必要) |
画質モード | RAW(NEF)/JPEG |
ピクチャーコントロールシステム | オート、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、フラット、Creative Picture Control(ドリーム、モーニング、ポップ、サンデー、ソンバー、ドラマ、サイレンス、ブリーチ、メランコリック、ピュア、デニム、トイ、セピア、ブルー、レッド、ピンク、チャコール、グラファイト、バイナリー、カーボン) |
シャッタースピード | 1/4000~30秒 |
連続撮影速度 | 高速連続撮影:約5コマ/秒 |
ISO感度 | ISO 100~51200 |
USB | Type-C |
バッテリー性能(ファインダー使用時) | 約310枚 |
寸法(幅×高さ×奥行き) | 約134.5×93.5×43.5mm |
質量 | 約445g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く)、約390g(本体のみ) |
Nikon Z fc の仕様・特徴
次に、スペックだけでなく実際に手にとったZ fcの仕様や特徴についての感想もご紹介していきます。
まず、手にとって感じたのは、構えたときに様になるフィルムカメラを彷彿とさせるデザインがスタイリッシュ!
気に入ったデザインで、おでかけに持ち出したいと思えるかどうかも、カメラを選ぶうえでは大切な要素ですよね。
クラシカルだけど決して古くさいわけではなく(古くさいのも魅力ではあるんですが)、女性が持っていてもかわいいカメラだと思いました。
でも、かわいいだけでなく、上から見たときのメカニカルなダイヤルにはニコンらしさを感じます。
操縦室のような緻密なダイヤルは、ちょっと無骨な要素もあって、ロマンを感じる人も多いのではないでしょうか。
クラシカルなロゴも雰囲気がいいです。こちらのロゴは最新のニコン機種に使われているロゴとは異なる、1970年代〜1980年代に発売されていたカメラに使われていたものなのだとか。
シボ革風の素材もキリリとしていてなかなか素敵。シルバー部分の素材はマグネシウム合金で、本物っぽさを感じられるつくりになっています。
NIKKOR Z 28mm f/2.8(キットレンズ)
続いて、キットレンズをご紹介していきます。キットに同梱されているのは、小型軽量単焦点レンズ「NIKKOR Z 28mm f/2.8」。
精緻に作り込まれたレンズは、こちらも1980年代のNIKKORレンズにインスピレーションを受けた伝統的なデザイン。
当時の設計図を紐解いて特徴を忠実に再現したそうで、なんだかロマンを感じました。
持ってみると、その軽さとコンパクトさに驚きます。サイズは全長約43mm、質量約160gと小型で軽量。Z fcと組み合わせて、気軽に持ち歩ける明るい単焦点レンズです。
Nikon Zfc × NIKKOR Z 28mm f/2.8
ZfcとNIKKOR Z 28mmを組み合わせた重さは、約605g。気軽に写真を楽しみたいと思っていたので、片手で手軽に持てるという点は魅力でした。
レンズを装着して上から見ても、レンズ交換式のカメラとしては本当にコンパクト。
〈作例〉Nikon Zfc × NIKKOR Z 28mm f/2.8
どんな写真が撮れるのか気になる方もいると思うので、Z fcにNIKKOR Z 28mm f/2.8を装着して撮った写真を少しだけ。屋外に持ち出すことなく手放してしまったので、室内の撮影のみです。
ケーキを撮りました。夜にリビングの照明だけで撮ったものですが、艶感が感じられます。
ケーキの位置とアングルを変えてもう一枚。いい感じに背景がボケていますね。
さらに引いてもう一枚。ボケとキレのバランスが結構好き。
ここからインスタントカメラを物撮りした写真が続きます。
スマホで露出と明るさとシャドウを調整しただけの色味。左側から当たる光が綺麗。
黄色と赤の色味もなかなかいい感じ。
光が当たったときの艶感がいい感じです。手放す前にもっと写りを研究していれば、もう少し長く所有していたかも。
オートフォーカスも手軽でした。
カメラでカメラを撮った写真。しっとりした黒の色味も悪くない。
こちらもいい艶感ですね。
Nikon Zfc のおすすめポイント
クラシカルでおしゃれなデザイン
個人的に感じたZ fcの一番の魅力は、冒頭でもお伝えしましたが、やはり外観のデザイン。
黒とシルバーのバランスや、モニター背面やファインダー上部にも施されたシボ革のような表面加工。
フィルムカメラのようなデザインながら、古びすぎていないデザインはバランスがとれていると感じました。
撮ったその瞬間にスマホに自動転送
機能面でも便利だと思ったのは、撮った写真のスマホへの自動転送。
Z fcの前に使っていたのが、富士フイルムのX100FとX100Vだったのですが、カメラで撮った写真をスマホで転送するには、都度カメラと接続をする必要がありました(自動転送できたのかもしれませんが)。
それに比べてZ fcの場合は、撮った写真がアプリを介して自動的にスマホに保存されるので、とても便利に感じました。
なんとなくいい感じの写真が撮れる
基本はオートで撮ることが多いのですが、細かな調整をしなくてもなんとなくでそれなりにいい感じの写真が撮れるのはよかったです。
わたしのような素人でも、ちょっとうまく撮れたかもしれないと嬉しい気持ちにしてくれます。
モニターがバリアングル式
モニターがバリアングル式で自由自在に動かせる点もよかったポイント。
これまで使っていたのは、オープンタイプチルトアップモニターという常にモニターが剥きだしになっているものがほとんどで、持ち歩くときに傷がつかないか気を遣いましたが、Z fcはモニターをくるっと回転させて内側にしまえるため、その心配が解消されました。
Nikon Zfc の気になるポイント
操作ダイヤルやボタンが難しい
Z fcが合わなかった、苦手だと感じた点についても正直にご紹介します。
これはわたしの力量の問題でもあるのですが、ボディーの天面にあるシャッタースピード、ISO感度、露出補正のダイヤル操作になかなか慣れませんでした。
カメラのコンセプトとしては、「一つ一つの設定を丁寧に調節してシャッターを切る撮影スタイルを楽しむ」とのことだったので、気の向くままに撮りたいわたしと相性がよくなかったのかも。
スマホで撮る感覚とあまり変わらない
うまく言い表せないのですが、これまで使ってきたカメラと比べると、良くも悪くもカメラで撮っているという感覚が薄いカメラだと感じました。
それが軽さゆえなのか、撮れた写真ゆえなのか、スマホ転送ゆえからはわからないのですが。
Nikon Zfc × NIKKOR Z 28mm f/2.8 を手放した理由
そんなこんなで、Z fcは購入して1ヵ月で手放すことに。買い替えたのは富士フイルムのX-Pro2で、詳しくは下記の記事でも書いています。
手放そうと思った一番の理由としては、気になるポイントの2点目にも挙げましたが、カメラで撮っている感覚が物足りなく感じたこと。
軽くて持ち運びやすかったり、アプリとの連携がよかったり、Z fcの方が優れている点もたくさんあるんですけどね。
スマホで撮れる写真のクオリティが上がっている中でカメラを購入する人は、写真を趣味として楽しみたいことが理由になっていることも多いのではないかと思います(もちろん人によるとは思うのですが)。
そうなると、カメラで写真を撮っている没入感や楽しさ、心が動くかどうかが大切になってくるのかなと。
決して手放したZ fcが劣っているわけではなく、メーカーやカメラが合う合わないの好みもたぶん大きいです。
そんなわけで、Z fcの購入を迷っていて、こんな写真が撮りたいと思った人にはぜひ購入してもらいたいと思いますし、やっぱり違うなと思った人はほかのカメラを検討してもらえたらいいなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
いまは、X-Pro2から買い替えてX-S10に落ち着いています。
今後もカメラについて書いていきたいと思いますので、よければまた見にきてもらえると嬉しいです。